■ざっくり言うと・・・

・潜在意識は「二人称を理解できない」と言われていますが、これは脳科学的に証明されています。

潜在意識の居場所は大脳ですが、大脳には二人称を理解できません。言語を司る大脳新皮質は二人称を理解できますが、肝心の大脳には出来ません。

・そのため、他人の悪口を言うと、脳は自分への悪口として処理します。二人称→一人称だからです。

・憎しみや恨みは願望実現の大きな妨げになります。

・恨み言が自分に向けられるだけではありません。恨みは過去に起きた出来事への執着なので、将来の自分を描けず、潜在意識は喜んで現状維持を続けます。

・解決策は許しのアファメーションと感情の擬人化を行うことです(後述)。ねばり強く行って、潜在意識を浄化するしかありません。

大脳は二人称を理解できない

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潜在意識の法則のひとつに「一人称を理解できない」というものがあります。実はこれ、脳科学的に証明されています。

実は、大脳は「二人称」を判別できません。言語を操る大脳新皮質は二人称を理解できますが、潜在意識の居場所である大脳辺縁系には「私」と「あなた」の区別がつきません。

映画やドラマの登場人物に感情移入して泣いたり、誰かが梅干しやレモンを食べているのを見ると自然に唾液が出るのも、大脳辺縁系に二人称が分からないから起きる現象です。

人を呪わば穴二つ

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したがって、他人の悪口を言うと、脳が勘違いしてしまい、自分への悪口として処理されます。他人にバカと言うことは、自分自身に対してバカと言っていることになります。

これでは逆アファーションになってしまいます。潜在意識がドロドロに汚れてしまい、負の感情が実現してしまいます。

昔から「人を呪わば穴二つ」と言われていますが、これは潜在意識の法則からも、脳科学からも理に叶っていることになりますね。悪口や陰口は墓穴を掘ることになるのです。

恨みや憎しみは願望実現のブレーキになる

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この脳の性質から分かるのは、誰かを恨んだり、憎しみを抱いていると、願望実現にブレーキがかかるということです。

第一に、憎しみのセルフトークがそのまま潜在意識に刷り込まれます。他人に対する恨み言(「死ね」「消えろ」)もすべて潜在意識に刻まれて、セルフイメージを作ります。

第二に、憎しみは、通常は過去に意識を向けてしまいます。潜在意識を書き換えるための文法は「現在形」「現在進行形」「未来完了形」で、「過去形」は使用しません。

過去に向けてアファメーションやイメージングをしても、現状維持しか生まれません。変化を好まない潜在意識をそのままにしているだけで、なんの進歩もありませんね。

許すための技術

しかし、恨みや憎しみはそう簡単に捨てられる感情ではありません。ひどく傷つけられたり、感情を害されてしまうと、相手のことを忘れられないのはごくごく自然なことです。

そのため、精神論ではなく、技術によって解消しましょう。顕在意識で「恨んではいけない」と押さえつけようとしても、かえって「負の感情」がマグマのように噴き出します。

今回、紹介するのは以下の2つの技術です。

■許す技術

・許しのアファメーション。
・感情の擬人化をする。

以下が許しのアファメーションです。リラックスした状態で、気分が落ち着いている時に行って下さい。感情的になっている時に行うと、無意識の抵抗に遭ってしまうからです。

■許しのアファメーション

私はあるがままの私を受け入れます。
私はあるがままの私を許します。

私は過去の過ちを全て許します、そして手放します。
過去のあの時のその時点での私は、あのようにしか振舞えなかったことを認めます、許します、受け入れます、そして手放します。

いついかなる時点でも、私はその時に可能な限りの最善を尽くしました。私は後悔を手放します。私は自らの意志によって過去の心の全ての傷に光をあてます。

私は私を傷つけた人々を許します。その時のその人々は、そういう対応や行動しか取れなかったことを今私は完全に理解しています。

私は私を深く傷つけた人々を許します。私は私を責め続けた自分自身を許します。私は自らの意志を持ってネガティブな過去を断ち切り、新しい未来を創造することを選択します。

感情の擬人化は手軽に使えて、しかも効果的な方法です。
怒りや憎しみが湧いてきたら、その感情に「さん」や「君」づけをして、心の中で呼びかけるという手法です。

「憎しみさん、今日はどうされましたか?」

「怒りさん、こんにちわ、昨日も会いましたね?」

やってみると分かりますが、不思議と気分が落ち着きます。擬人化した途端、まるで自分の感情ではないかのように思えてきて、すごく冷静になってくるのです。

おそらく、擬人化することで、感情を突き放して観察することが出来るのです。不安や恐怖、悲しみやトラウマに飲み込まれそうになったときも応用できる心の技術です。

 

擬人化によって、短期的に感情を処理して、アファメーションによって中・長期的に心の傷を癒していきましょう。

もちろん、恨みや憎しみを癒すのは長丁場の作業です。即効性など、期待できません。数ヶ月かかるのは珍しくありませんから、毎日の習慣として気長に続けるようにして下さい。