■ざっくり言うと・・・

・顕在意識の役割は「思考する」こと。
情報を処理して、判断や選択を行っている。

日常生活で、勉強や仕事を処理している。

・「あの仕事をしないと」「甘いものは控えよう」
このような脳内トークは顕在意識でされている。

・脳科学的には、顕在意識は前頭葉にある。

 

・潜在意識の役割は、生命維持の自動化と現状維持をすること。

・生命維持は、呼吸をしたり、心臓を動かしたり、血液の循環を行っている。

・現状維持は、人間や恐怖や強いストレス、リスクから守るためである。

・例えば、子供の頃プールで溺れると、大人になっても水が怖い。これは潜在意識の現状維持メカニズムが過去の経験を学習した結果、恐怖やトラウマから心を守ろうとしている防衛本能の働きである。

・脳科学的には、潜在意識は大脳辺縁系にある。

心の二重構造

一般的に、心理学では心は潜在意識と顕在意識によって構成されていると説明されます。心は二重構造なのです。

顕在意識ー別名「有意識」「エゴ」「自我」。

潜在意識ー別名「無意識」「エス」「イド」。

自己啓発を勉強している人は、顕在意識を「なんの強みもない存在」と思いがちですが、しっかりとした役割があります。それも潜在意識には出来ない能力を持っているのです。

顕在意識 高度な思考をする意識領域

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顕在意識は、簡単に言うと「思考する場所」です。
決意したり、判断したり、選択する意識の領域のこと。

「あの仕事をしないと」「家に帰ったら何をしようか?」
これらの脳内トークは顕在意識によって行われています。

人間の心はまだまだ解明されていないものも多いですが、
顕在意識は脳の前頭葉にあると考えられています。

 

前頭葉は、別名『脳の司令塔』と呼ばれおり、論理的思考や推論を行って、人間の高度な情報処理を行っています。

具体的には、あなたが何かを計画して、それを実行する方法を導き出す、そしてそれを実行するかどうかを判断する。

このような人間にしかない高度な思考能力を顕在意識(=前頭葉)が司っています(事実、前頭葉は動物に存在しない)。

潜在意識の役割 生命維持の自動化

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潜在意識は心理学で語られがちですが、生物学的にも重要な役割があります。潜在意識は生命維持を行っており、呼吸をしたり、心臓を動かしたり、細胞の代謝を行っています。

我々は「呼吸をしよう」と思って呼吸をしているわけではありません。同様に「心臓を動かそう」と思って、心臓を動かしているわけではありません。すべて潜在意識の働きです。

 

これは潜在意識が、脳の大脳辺縁系に存在するからです。
大脳辺縁系は、食欲、性欲、睡眠欲などの人間の本能を司り、記憶や自律神経活動、情動の表出にも関与しています。

自己啓発と関係が深いのは「情動の表出」と「記憶」です。過去に学習したこと、経験したことはここに記憶され、情動(怒りや悲しみ等)を生み出して、人の行動を縛ります。

潜在意識が現状維持を好む理由

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もちろん、潜在意識の役割は生命維持だけではありません。「情動の表出」と「記憶」の蓄積によって、現状維持メカニズムを働かせる役割もあります。

例えば、あなたが人前でスピーチをしたが、滑舌も悪く、ところどころ噛んでしまいました。それを誰かに笑われてしまい、それ以来、人前に出る場面では冷や汗が止まりません。

大人になったあなたは、すっかり引っ込み思案になってしまいました。なんとか、この性格を変えたいのですが、人前に出るとなるとどうしても怖くて仕方ありません。

 

これは潜在意識が過去のトラウマをしっかりと記憶しており、強いストレスからあなたを守ろうとしているのです。

実際に、あがり症の方からすると「ありがた迷惑」かもしれませんが、潜在意識は善悪を判断できません。過去に学習したことをそのまま維持することで、肉体と精神を守ります。

子供の頃にプールで溺れたから水が怖い。
電車で痴漢に遭っていたので男性が怖い。
学校でいじめられてたので人や社会が怖い。

これはすべて潜在意識の現状維持メカニズムによって、
あなたがを強いストレスや恐怖から守っているのです。

顕在意識と潜在意識は連携プレイをしている

顕在意識-論理的思考・意思決定

潜在意識-生命維持・記憶と情動に基づく現状維持

このように顕在意識と潜在意識は、それぞれ担当する仕事が異なっており、その能力も異なります。私たちは日常生活において、顕在意識において思考して勉強や仕事を処理して、潜在意識においてストレスや恐怖から身を守っています。

人間が生命を維持して、活動をしていくには両方が必要なのです。もう顕在意識をバカにするのはやめましょう(笑)。